第3回教室作品展に展示した作品を紹介いたします。
作品は4人の作家の絵を元絵として制作をいたしました。
クラシックなもから、モダンかつポップな作品とヴァリエーションに飛んだ作品が
並びました。
◆ジョルジュ・バルビエ(George Barbier 1882-1932)
フランスのイラストレーター。20世紀を代表するイラストレーターの一人です。
個展を基礎に、当時流行した日本趣味(ジャポニズム)、中国趣味(シノワズリー)の影響を受けた流麗なアール・デコ様式のイラストレーションで知られています。
バルビエの多数あるイラストの中から6点を選び、シャドウボックスの作品を制作しました。各パーツを綿密に切り分け、何層にも積み重ねることにより、立体感をもたせ、表情豊かな奥行き感を演出しています。
作品紹介していきます。
主催者 Çhiekoの作品です。
The Flamenco
昨年大阪で開催されたシャドーボックス展で出展されていた絵でした。
ひと目見た瞬間とりこになり、絵を調達しました。
シノワズリー調でエレガント。
画風を損ねないようにしながら、バックの花と枝は動きがあるよう表現しました。
フラメンコの情熱が伝わるように。
枝になるべく接着剤を付けたくなかったので紙の裏はすべてワイヤーを貼ってあります。
定着箇所は少なくて済みましたがワイヤー曲がりでパーツを合わせるのに難儀しましたが
躍動感あふれる表現が出来たと思います。
背景の黒色をプリントの紙ですとコントラストが弱かったのビロードを張ってあります。
黒と朱のコントラストが綺麗にでました。
作品:The Tango 作 鈴木真祐嘆
ジョルジュ・バルビエは数々の作品を時代の先端をゆくファッション誌に作品を
提供しています。エレガントですがちょっとエロテック。
タンゴを踊る紳士、淑女の人数が多くパーツをカットするのも大変でした。
何層も重ねることにより、光に加減で、影が見えます。
影がいっそ作品に奥行き感を効果的に見せてくれます。
下の小さな人達が書かれている部分はステージとして表現しました。
左から2番目で踊っている女性の透けたスカートの表現をどうするか
感がえガラスの花瓶を表現した塩ビ板を使ってみました。これで元絵に忠実に
表現できました。
作品名:Egypt 作:大木久見子
バルビエは広告の絵も描いていました。このEgyptは
『香水のロマンス』の挿絵でした。
バックのブルーを引き立たせる為アイボリーをきかせた額にしました。
砂漠のイメージあう素敵な額なんですよ。
シンプルな絵ですが階段の表現、手前で引いているハープの弦の表現が大変でした。
階段の幅を均等にカットすると奥行きが出過ぎてしまいました。
そこで1段づつ幅を変えて作っています。
ハープの弦はワイヤーを代用しています。
そらの星はキラキラ糊で効果を出しました。
会場のライト光があたり素敵な偶然がうまれていました。
作品名:Persia 作:小杉山 宏子
Persiaも『香水のロマンス』の挿絵です。
額はダメージ調に個性的なものにしました。マットはアイボリー色のコットンをしようしています。絵が個性的なのでシンプルにしました。
この絵の見どころは枝の『葉』です。
これをできるのは性格的に小杉山さんかな?と勝手に決めて
作って貰いましたが、本当に頑張って作りました。
葉っぱを一枚一枚カットして、遮断面に色塗りし丁寧な作業です。
彼女はシャドウボックスの作品はこの絵が2作目なんです!
会場のライトが当たり枝の葉に影ができました。
シャドウ=影
このような意味合いもシャドウボックスにあるのでしょう。
作品名:Elizabethan England 作:萩原 ミエ
この絵も香水に使用された絵です。
すっきりとした作品にしあがりました。
マットの淵の色を原画はグリーンでしたが作者の希望でsバラの色に合わせピンク色に
変更しました。自分が気に入った作品がやはり嬉しいですから。
今回初めて萩原さんは作品展に参加していただきました。
いきなりこんな大きなサイズを作ることになってプレッシャだった事と思います。
ドレスの模様も頑張ってもらいました。
こうしてお写真におさめても立体感がよくわかります。
額は二種類のフレームを合わせて作ってあります。
Kato額装店のアドバスはいつも素敵な提案をして下って私も勉強になります。
素材が同じなので違和感がありませんね。
マットはその分1cmほどの目隠しのみにしました。
みんなそれぞれこだわりポイントがある作品となっている所を見ていただきたいです。